代表取締役の住所の表記

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

株式会社の役員登記のご依頼を受ける際に、現在の役員の就任状況を把握するため登記情報(オンラインで取得する登記の内容が記載されたもの)をします。

代表取締役は住所が登記内容ですので、登記簿を取得すると住所が記載されております。その際に「○○市○○町一丁目1-1」という表記になっていることがたまにあります。司法書士が登記申請を行う場合、基本的にこのような表記で申請することはありませんので、おそらく会社の方がご自分で登記申請されたのかと思います。そして、この内容でも登記はされる扱いのようです。

なお、「〇丁目」の部分は住所の固有名詞ですので、「1丁目」ではダメで、「一丁目」というように漢数字でなければ補正の対象になります。(住民票や印鑑証明書は「1丁目」と書いてあるのですが、登記申請では漢数字を使用しなければなりません)

司法書士の事務所で働き始めたころ、まさに「○○市○○町一丁目1-1」に初めて遭遇した際、この場合の登記をするにはどうすればいいのかと考えました。何を考えたかというと、前述した通り司法書士は「○○市○○町一丁目1番1号」で登記をしたいのです。ですが、「1-1」と書かれている登記簿で再度就任(重任といいます)登記をする場合、代表取締役の住所の更正や変更登記をしなければならないのか、それともそのまま登記申請を行えばいいのか。という思考過程です。

結論を言うと、そのまま何もせずに「1番1号」で重任登記を申請すればいいのですが、この程度の細かなことでも知らないと結構調べる時間が増えてしまいます。これから6月末にかけて会社役員の変更登記が増える時期になります(3月決算の会社が多い)ので、法務局でも待ち時間を取られることが多くなります。例年の東京法務局の繁忙時期には商業登記窓口では特別シフトを組んで対応しているようでした。

役員登記でご不安がある場合は、司法書士にぜひご相談ください。

投稿者プロフィール

鷲頭正明
鷲頭正明
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。