山林の相続登記にかかる費用

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

以前「山林の相続」という記事において、森林の土地を取得した際はその対象森林の存在する地方公共団体(市区町村)に届出をしなければならない場合があるという解説をしました。※必ずしなければならないわけではなく、対象森林でなければ届出は不要です。

なお、相続登記は必ずしなければなりません。こちらは義務化されましたので、所有者になってから3年以内に登記をする必要があります。

ところで、登記申請をする際、通常登録免許税を納める必要があります。一般の方がオンラインで申請をするケースは少ないでしょうから、法務局に窓口で申請する場合、申請書に収入印紙を貼り付けて登記申請をすることになります。なお、法務局の登記申請のフロアに収入印紙の売店があることがほとんどです。なかったとしても法務局の目の前とかに売店があります。ちなみにコンビニとかだと高額な収入印紙は売ってないことが多いので、どうしても法務局へ出向くより先に収入印紙を入手したいのであれば郵便局で購入しましょう。

さて、ここで相続登記を行う場合の登録免許税の計算ですが、端数処理は行うものの、おおむね土地の評価額に0.4%を乗じた価格になります。(例:1千万円の評価額の土地なら4万円が登録免許税)ところが租税特別措置法により、評価額が100万円以下の土地については非課税ですので、登録免許税を納める必要がありません。また、山林は宅地と比較して評価額が安いため、非課税のケースが多いです。土地の広さにもよりますが、数百円程度の土地もたくさんあります。

評価額が100万円以下の土地について登録免許税を納める必要はありませんが、注意点として、登記申請の際に「租税特別措置法第84条の2の3第2項により⾮課税」と記載する必要があり、これを記載しないと非課税とはならず、数百円の評価額の土地でも登録免許税額の最低額である1000円を納めなければなりません。

上記に記載した以外にも登録免許税が掛からないケースもありますので、お知りになりたい方は司法書士にご相談することをお勧めいたします。

投稿者プロフィール

鷲頭正明
鷲頭正明
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。