法務局とは
札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。
司法書士は業務を行う上で法務局に訪問することが結構あります。司法書士になる前は法務局って何をしてるところなのかよくわかりませんでした。おそらく多くの人はあまり関わることのない役所だと思われます。法務局って何してるところなの?というご質問を受けることがありますが全容について詳しく説明できないため調べてみました。(私は登記・後見の用事以外で行ったことがありません)
法務局はどこにあるか?
法務局ですが、合同庁舎の内部にあることも多いため、法務局と認識されていることが多くないかもしれません。
全国には各ブロック(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州)に8つの「法務局」があります。札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡にあります。
その他、都道府県を単位とする地域を受け持つ42の「地方法務局」があります。ここまでの法務局のことを業務上よく「本局」と呼びます。「これって管轄どこ?」「旭川の本局ですね」といった感じです。なお、ここまでの法務局とそれらの支局において『登記,戸籍,国籍,供託,訟務,人権擁護』の事務を行っているようです。※業務内容について下図参照
さらにその出先機関として出張所があります。出張所においては登記事務のみを行っているようです。個人的な印象ですが、出張所は単体の建物であることが多いように感じます。そして駅から遠い。
法務局の業務内容
法務局PDFより
上記が法務局の行っている業務です。司法書士は「登記、供託、戸籍、遺言書保管」にメインで関わることが多いです。
法務局の管轄とは
例えば不動産を売買し名義人を書き換えようとした場合、登記申請書を法務局に提出します。その場合に提出すべき法務局が管轄法務局です。一例をあげますと、当事務所のある札幌市中央区宮の森ですが、この地域の不動産の登記申請をする場合、札幌法務局(本局)へ登記申請書を提出することになります。しかし、お隣の札幌市西区山の手の不動産の登記申請をするとなると、札幌法務局西出張所へ登記申請書を提出しなければならないという具合に、明確に受け持つエリアが定められており、それ以外の法務局に登記申請書を提出しても受け付けられません。
また、会社の役員が替わったので商業登記をしようとした場合、法務局の管轄は不動産とは異なり、札幌市内の会社であれば全て札幌法務局(本局)へ申請書を提出することになります。なお、東京23区においては各出張所でも商業登記の管轄になっていたり、県によっては支局にて商業登記を受け付けている場合がありますので、必ず事前に確認が必要です。
その他
私は司法書士・土地家屋調査士の補助者を経験しておりましたので、色々な法務局に行くことが多かったです。本局と呼ばれる法務局は合同庁舎内に入っていることが多いため駅からも近く行きやすいのですが、それ以外の支局・出張所は駅から遠い場所に立地していることが多いです。
そうなっている背景には大人の事情があるようなのですがここでは割愛します。
北海道にUターンしてきてから4か所の法務局に行きました。駅からの距離は、札幌本局(近い。合同庁舎内)、恵庭出張所(遠い)、札幌西出張所(遠い)、札幌南出張所(遠い)という印象です。Uターン前に長く居た東京の法務局にしても、あれだけ交通網が発達しているにも関わらず、駅から徒歩10分程度の距離にある法務局が多いです。最寄り駅から近い場合であっても、最寄りが鉄道の支線の駅だったりすることもあります。ちょっと気になったので、行ったことのある法務局を書き出してみます。いつか制覇してみたいですね。
【北海道】①札幌法務局(本局)②札幌西出張所③恵庭出張所④札幌南出張所
【東京】①東京法務局(本局)②江戸川出張所③品川出張所④渋谷出張所⑤城南出張所⑥城北出張所⑦新宿出張所⑧墨田出張所⑨世田谷出張所⑩台東出張所⑪豊島出張所⑫港出張所
【千葉】①柏支局
【神奈川】①横浜地方法務局(本局)②栄出張所③横須賀支局
【埼玉】①さいたま地方法務局(本局)
【京都】①京都地方法務局(本局)
【兵庫】①伊丹支局
合計で23なので、まだまだ先は長いですね。
投稿者プロフィール
-
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。