相続登記の際の費用について
相続登記義務化が迫っており、ご相談を受ける機会が多くなってきました。札幌法務局の無料相談員の登録をしましたので、そこでご相談を受ける可能性が高い内容を記事にします。
不動産の相続をする場合にかかる費用を挙げます。司法書士に依頼せず自分でやってみるときにかかる費用です。
①住民票取得費用 1人350円。マイナンバーカードを使いコンビニで取得なら250円※札幌市の場合
相続により土地の共有者となる相続人の数だけ住民票が必要になります。自治体によって料金が異なりますが、おおむね300円前後だと思います。なお、住民票は本籍地入りのものを取得しましょう。個人番号は不要です。
②住民票の除票 1人350円※札幌市の場合
亡くなった不動産所有者のものです。登記上の住所と亡くなった時の住所の繋がりを示すために提出します。最後の住所と前住所までしか記載がありませんので、複数回転居している場合は戸籍附票を取得する必要があります。
これも料金は350円です。※札幌市の場合
③亡くなった方の出生から死亡までの戸籍一式 1通450円~750円
亡くなった方の年齢や婚姻の回数、転籍の有無などにより個々人でかなり異なります。複雑でなければ5通程度が多い印象ですが、戸籍全部事項証明 (戸籍謄本)450円。これに加えて、除籍謄本や改製原戸籍などが必要になります。
それぞれ750円です。
④相続人の戸籍全部事項証明 (戸籍謄本)450円
不動産を取得する相続人の戸籍全部事項証明 が必要です。出生まで遡る必要はなく、最新のものを取得すればそれで構いません。なお、法定相続分や遺産分割協議で相続登記をする場合は、相続人全員の戸籍全部事項証明 が必要ですが、遺言によって相続人が指定されている場合は、指定された相続人の戸籍全部事項証明 のみで構いません。
※戸籍全般の話ですが、同じ戸籍は1通あればそれで大丈夫です。
⑤印鑑登録証明書 350円。マイナンバーカードを使いコンビニで取得なら250円※札幌市の場合
印鑑登録証明書は遺産分割協議書に基づいて相続登記をする場合に必要になります。従って、法定相続分や遺言による登記の際には不要です。
⑥固定資産税評価証明書 年度・土地1筆または家屋1棟(区分所有家屋の場合は1専有部分)・納税義務者ごとに400円
登録免許税を算出するために必要となる「不動産評価額」が記載されているものです。市税事務所で取得することができますが、不動産評価額が判明すれば十分なので、毎年4月頃に送られてくる固定資産税納税通知書が手元にあれば、評価証明書を取得する手間と費用を省けますので、納税通知書を使いましょう。
⑦登録免許税 不動産により大きく異なる
登記申請をする際にほぼ必ず掛かる税金です。登記申請書に収入印紙を貼ることによって納めます。そのため法務局には収入印紙売場が常設されています。
計算方法を記載します、
1.不動産の評価額を足します。(例:土地1,234,567円+建物7,654,321円=8,888,888円)
2.合計額の1,000円未満の数字を切捨てます(8,888,888円→8,888,000円)※これが課税標準
3.課税標準に税率を乗じる(8,888,000円×0.4%=35,552円)
4.上記の35,552円から100円未満を切捨てた35,500円が登録免許税です。
なお、マンションの場合は敷地部分の持分や付属建物などの関係で、計算がやや複雑になります。
⑧その他実費
市役所等に戸籍を請求する際は当然ながら交通費や郵送料などの実費が掛かってきます。
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いかがでしょうか?今回は記載しておりませんが、相続登記をする際の登録免許税については要件を満たせば免除が可能です(別途記事作成します)。
また司法書士に依頼する場合は司法書士報酬も発生します(報酬額は様々)。
忙しい中、これらの手続をされるのは時間も掛かりますので、お悩みでしたら一度当事務所までご相談ください。
投稿者プロフィール
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令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。
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