金融機関口座の解約
札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。
先日お受けした相続登記案件を進めていたところ、昭和後期に設定された抵当権が消されぬまま残っておりました。相続した後に売買をする予定であったため、抵当権の抹消も同時に行いました。抵当権の抹消をするために金融機関に問合せをしたところ、その際担当者の方から被相続人名義の預金口座が残っていることを告げられ、お客様にお伝えしたところ解約してほしいというご要望があったため解約手続きも行いました。
なお金融機関は北海道信用金庫さんです。
必要書類
預金口座解約の必要書類ですが、
①相続手続依頼書2通
②被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までの連続しているもの)
③相続人の戸籍謄本(発行から6か月以内のもの)
④相続人の印鑑証明書(発行から6か月以内のもの)
⑤振込用紙
⑥被相続人名義の預金通帳(なければ送付不要)
北海道信用金庫さんについては直接相続人の銀行口座等への残高の振込が可能でした。以前別の金融機関に問合せをしたところ、解約手続きをした人の口座にしか振り込むことができないという回答を得たことがありましたが、こちらはそのようなことがないためお客様が負担する振込手数料も最小限で済みました。
司法書士が手続を代理する際にはまた別の書類添付が必要になりますが、おそらくどこの金融機関であっても揃える書類は上記とそこまで変わらないと思います。ただし発行からの3か月以内であるなど期限付きの書類については相違点が出てくる可能性もありますので、手続を始める前に必ずご確認ください。
手続完了までの期間
抵当権抹消書類の再発行までに要した期間は1か月程度でしたが、抵当権抹消登記が完了し、預金口座の解約手続きに要した時間はおおよそ2週間程度だったと記憶しております。これは金融機関やその担当者の繁忙度合によって異なってくると思いますので、手続を進める際、きちんとした回答があるかは分かりませんが、どれくらい時間がかかるかという目安だけでも聞いておくと安心です。
相続手続を行う際、ほぼ確実に預貯金口座の解約をすることになると思います。預貯金口座をたくさん持っている場合、法定相続情報一覧図を作成しておくことで解約手続きを同時並行で進めることができますのでオススメです。
投稿者プロフィール
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令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。