不動産の利益相反取引

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

通常、不動産の売買においての必要書類は【登記原因証明情報(売買契約書等)、登記識別情報(登記済権利証)、売主の印鑑証明書(発行後3か月以内のもの)、買主の住民票】が共通して必要になります。そして以下の事例においては株主総会議事録または取締役会議事録が必要になります。

株式会社が所有している不動産をその会社の代表取締役が購入する場合、取締役会が設置されている株式会社であれば取締役会議事録、取締役会がない株式会社であれば株主総会議事録が必要です。内容として「議案 代表取締役山田太郎への不動産売却を承認する件」等として、不動産の売却を承認する決議が必要となり、その承認決議が明記された議事録も登記申請の際の添付書類になります。

これは会社の財産である不動産を不当に安価でその会社の取締役に売る可能性があるため、株主総会または取締役会においてきちんとチェックをした証明書として提出することになります。

なお、逆のケースも同様で、取締役が所有している不動産を会社に売却するときも「不当に高値で売却していないか」チェックのためにいずれかの議事録が必要になります。取締役会非設置の株式会社で取締役が複数いる場合だとしても取締役の決定書では補正を免れませんので、株主総会議事録を用意する必要があります。

今回解説した不動産の利益相反取引については上記のみではなく、多くのパターンが存在します。これらの判断をすることは難しいため、迷われた場合は専門家にご相談いただくことをお勧めします。

〔補訂版〕利益相反行為の登記実務


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投稿者プロフィール

鷲頭正明
鷲頭正明
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。
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