司法書士試験受験生の行政書士試験について
司法書士試験に合格すると、各種の新人研修(中央研修、ブロック研修、司法書士会研修、特別研修)があります。私が司法書士に合格した年度はコロナ流行により本試験自体が延期された年度でした。そのため特別研修以外の研修はすべてインターネットで完結していました。特別研修においても前半はZOOM形式、後半は集合研修。ここでようやく生身の同期達に会うことができました。ここでの繋がりには本当に助けられております。
さて、なぜタイトルと関係なさそうなエピソードを書いたかといいますと、特別研修では同期達が集合してますので結構雑談することが多いです。その際に行政書士資格の話になり、行政書士となることができる資格を持っている方が割と多いという印象がありました。特別研修は5人程度の班に分かれるのですが、私の班も5人中3人が行政書士となることができる資格を保持しておりました。
私も行政書士試験に合格しているのですが、行政書士登録はしておりませんので行政書士業務を行うことはできません。登録しなかった理由としては、お金がなk行政書士の登録費用(30万円弱)をかけるより、広告費用をまずは掛けようと判断したためです。
司法書士の中でも、行政書士となることができる資格をお持ちの方はかなり多い理由ですが、ズバリ試験内容の親和性の高さに尽きると思います。
行政書士の試験科目は大きく「法令科目(基礎法学・憲法・民法・行政法・商法)」+「基礎知識(一般知識・行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令・情報通信・個人情報保護・文章理解)」+記述(民法2問、行政法1問)から成ります。
対して司法書士試験は憲法・民法・刑法・会社法(商法)・不動産登記法・商業登記法・民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法・司法書士法の11科目プラス記述2問(不動産、商業各1問)です。
つまり、憲法・民法・商法全問正解なら124点確保できますので、他の科目で56点取れれば試験合格です(行政書士試験の合格点は180点)。先の3科目で実際全問取るのは難しいですが、かなり有利な状況から試験を受けられるのは間違いありません。
司法書士試験の択一基準点に達しているレベルの方であれば、行政法と基礎知識を集中して学習を進めれば、司法書士試験後に学習を開始したとしても4か月ありますので行政書士試験まで間に合います。行政法をインプットしたらあとは肢別過去問をひたすら回しておりましたが、それでも十分な得点ができました。
私の場合、実務(特に地方の相続実務)を行う上で、行政書士登録しとけばよかった…と思うことがそれなりにありますので、司法書士と併せて行政書士資格の取得を進めてみてはいかがでしょうか?
投稿者プロフィール
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令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。
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