登記地目と固定資産税納税通知書の地目が違う場合

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

本日のテーマは、登記簿と固定資産税納税通知書に記載されている地目が違う場合のお話です。

地目の種類

相続登記を行う際の事前調査では、登記簿をまず確認します。その際に「地目」も見ます。「地目」は土地の種類で、以下23種類のものが不動産登記規則により定められています。

①田

②畑

③宅地

④学校用地

⑤鉄道用地

⑥塩田

⑦鉱泉地

⑧池沼

⑨山林

⑩牧場

⑪原野

⑫墓地

⑬境内地

⑭運河用地

⑮水道用地

⑯用悪水路

⑰ため池

⑱堤

⑲井溝

⑳保安林

㉑公衆用道路

㉒公園

そして、上記に該当しない土地が「㉓雑種地」と呼ばれます。

登記地目と異なることはあるのか

よくあります。基本的に登記地目は当事者が申請しなければ勝手に書き換わることはありません。これを申請主義と言います。しかし、固定資産税の課税については現況主義です。土地の現況と利用の目的に重点を置き、土地全体の状況から認定されます。

登録免許税の計算方法はどうするのか

特段変わりはなく、そのまま固定資産税納税通知書に記載されている通りの価格にて計算をすることになります。なお、公衆用道路や用悪水路などは固定資産税としては非課税ですが、登録免許税はかかりますので注意が必要です。


相続登記をする場合、地目が宅地のケースが多く見落とされがちですが、地目が「田・畑」の場合、農業委員会への届出が必要になったり、登記以外の手続が発生する可能性も考えなくてはいけませんので、その判断と手続が難しいと感じましたら、専門家に相談するのも手段の一つです。

投稿者プロフィール

鷲頭正明
鷲頭正明
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。