被相続人が10年以上前に亡くなっているときでも相続登記はできるか

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

相続登記をしたいが、不動産の名義人である被相続人が亡くなってから10年以上経過している場合でも問題なく相続登記ができるのかというご質問をいただくことがあります。

結論としては問題ありません。むしろその段階で相続登記をしなければ後々権利関係は複雑になっていきます。10年程度であればその後の相続が発生していたとしてもそこまで件数は増えていないでしょうから、集める書類の通数は多くはないと思います。しかし、時間の経過によって無くなっている書類(住民票の除票など保管期間が短かかったもの)があれば、代用できる書類を用意する必要がでてきますので、その分の実費がかかりますし、自分で登記申請を行う場合、どのような書類を代用できるのかを調べる時間も割かなければなりません。

相続登記が義務化され4か月程経過しましたが、法務局での相談は毎回予約枠は埋まることが多く、関心の高さがうかがえます。もしご自身で相続登記をされる場合であっても、法務局の無料相談などを活用してみてください。その場でも直接の受任は規定上できませんが、後日その相談員に連絡して改めて委任することは可能です。

投稿者プロフィール

鷲頭正明
鷲頭正明
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。