マンションの共有部分の登記簿

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

都市部の登記をしていると、当然にマンションの相続登記に遭遇します。登録免許税計算などで多少計算をしなくてはならなかったりするのですが、基本的には専有部分(居室)の登記をすればマンションの底地の持分も付いてきますので、司法書士としてはそれ程難しくはありません。

これは、専有部分とそれに対応する底地の持分が紐づいており、分離処分が禁止されているためです。簡単に言うと、「専有部分だけを売却する」「底地の持分だけを売却する」といったことができないのです。専有部分と底地の持分がワンセットになっていることを「敷地権化」と言います。

ところが、敷地権の登記は、昭和59年の「不動産登記法」改正によりできた制度であるため、それ以前からあるマンションについては敷地権化されていないものも多いです。そのような建物について相続登記をする場合、専有部分の所有権移転登記をするだけでは足りず、土地(底地)の「被相続人持分全部移転」の登記をする必要があります。加えて、マンションに集会所や倉庫がある場合、それらも住民の共有となっている可能性があるため、きちんと調べておく必要があります。

調査を始めるにあたって、登記情報(インターネットで取れる登記簿)を調べるのですが、誰かが登記手続をしている場合、これがロックされて登記情報を取ることができません。数百人が共有している古いマンションともなると、誰かが何かしらの登記手続きをしている可能性があるため、なかなか登記簿を取得することができません。

登記簿謄本(全部事項証明書)が取れない場合でも、所有者の名前が判っていれば登記簿抄本(一部事項証明書)は取得することができますので、最寄りの法務局にて以下の書類に記入して取得を試みてください。(私は不動産の管轄法務局でしか取れないと思ってましたが、全国どこの法務局でも取得はできるようです)

下部「一部事項証明書・抄本」と書かれている部分にレ点と共有者の氏名を記載すれば、その部分のみの登記簿抄本を取得することが可能です。ただし、法務局の方が「全て取れるわけではなく、たまに取れない場合もある」と仰っていたので注意が必要です。


改訂2版 最新 知りたいことがパッとわかる 相続登記のしかたがよくわかる本

※当事務所は、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しております

投稿者プロフィール

鷲頭正明
鷲頭正明
令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。