直系尊属の相続放棄

2024年10月31日 2024年10月31日鷲頭正明

鷲頭正明

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

直系尊属の相続放棄について解説をします。

どういうことかといいますと、例えば未婚で子供のいないAさんが亡くなったとします。その場合の法定相続人はAさんの父Xさんと、母Yさんです。

上記の状況で、父Xさんのみが相続放棄をしたとします。すると、相続人は母Yさんで確定します。同様に母Yさんのみが相続放棄をした場合も父Xさんが相続人で確定です。

父母双方が相続放棄をしたらどうなる？

では、父Xさん、母Yさんが共に相続放棄をした場合はどうなるでしょうか。祖父母が相続人になるか、被相続人Aさんの兄弟姉妹が相続人になるか。

正解は、祖父母が相続人になります。

祖父母が高齢で判断能力が弱くなっており、相続放棄を検討する場合、成年後見人が代わりにその意思表示をする必要がでてくる可能性も考えられるため、注意が必要です。

Aさんの兄弟姉妹が相続人となります。なお、ここで兄弟姉妹全員が相続放棄をしたとしても、兄弟姉妹の子（Aさんの甥・姪）に相続権は生じません。

上記が相続放棄の順位となります。

鷲頭正明: 令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。