登記済権利証と登記識別情報

札幌宮の森の司法書士、鷲頭です。

不動産の所有権を移転させる場合など、登記済権利証か登記識別情報が必要になります。無くした場合、不動産の所有権を失いかねない重要な書類ですので、大抵は重要そうなカバーによって包装されています。当事務所で作成する場合もカバーをつけてお渡ししております。

ところで「登記権利証か登記識別情報」というのがどういうことかと言うと、不動産の権利を取得した時期により、どちらか発行される書類が異なります。法務局とその出張所によっても時期は区々ですが、概ね平成17年頃を境に登記済権利証から登記識別情報へ切り替わり始めておりますので、不動産の権利を得たのが平成17年より前か後かが一つの目安になります。所有不動産を売却や抵当権設定などで処分する場合に「基本的」に必要な書類なので、大切に保管することをお勧めします。なぜ「基本的」なのかと言うと、無くしても別の手段での対応が可能なためです。しかし、別手段を取る場合、時間と手間がそれなりにかかりますので、一番なのは権利証、識別情報を保管しておくことです。

なお、例えば不動産を共有名義で購入した場合、発行される登記権利証は1通でしたが、登記識別情報は申請人それぞれに1通ずつ発行されるものです。このあたりの取り扱いは異なりますので、詳しくは専門家にご相談いただくと良いでしょう。

また、登記識別情報は暗証番号が記載されており、それをシールや袋とじなどで目隠しされた状態で発行されますが、これについては開封せずにそのままにしておくことをお勧めします。

投稿者プロフィール

鷲頭正明

令和2年度司法書士試験合格。東京都内の司法書士法人、司法書士・行政書士事務所で実務経験を積み、令和5年生まれ故郷である札幌で司法書士事務所開業。
会社・法人登記及び相続関連業務を得意としています。

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